今だから知りたい!性病を放置することの恐怖!!
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痒い、痛い、オリモノの色・匂いが変など性病・性感染症には様々な症状が現れます。しかし、中には本人も気づかないような無症状で進行する性病もあります。『無症状ならいいんじゃない?』なんて考えを持つ方も少なくないようですが、ちょっと待った!!実は性病を放っておくとかなり危険なんです…
性病を放置すべきでない5つの理由
理由@ パートナーに感染
ピンポン感染といってお互いにうつしたり、うつされたりを繰り返します。せっかく治療をしていても無限ループに陥ってしまうので完治できないだけでなく、悪化させてしまいます。
何より、大切なパートナーとの信頼関係が台無しになってしまうかもしれません。
隠し通せる事でないですし、相手を想うのであればきちんと話をして、一緒に検査・治療を受けましょう。
理由A 不妊症になる
性病にかかるとどの疾患でも炎症を起こし、男性・女性共に不妊症に繋がる可能性が考えられます。
- 男性:尿道炎 → 精巣上体炎 → 精子の通り道の閉鎖/精子が作れなくなる → 無精子症
- 女性:子宮頚管炎 → 子宮内膜炎 → 卵巣炎(排卵障害) → 骨盤付属器炎(卵管の通過障害)
(詳しくは性病感染による不妊症のリスク・危険性)
このほかに特に不妊症と関係の深い感染症には次のものがあります。
- 梅毒
症状が進んで神経梅毒という神経障害を起こします。神経梅毒にかかると骨盤の神経も障害されるので、勃起障害を起こします。勃起できなければ性交はできないので自然に子供を作る事はできません。
- 淋菌、トリコモナス、クラミジア
無症状で経過することもあり、精子・卵子の通過障害をおこします。いずれも通過障害から射精出来なかったり、卵子が子宮に到達できないため妊娠は成立しません。不妊治療では人工授精をおこなったり、通過障害に対し、通水・通気術を行いますが大変痛みを伴います。
理由B 母子感染をおこす
出産時に性病にかかっていると産道で赤ちゃんが性病に感染する可能性があります。赤ちゃんが性病になってしまうと重症化したり、乳児突然死症候群(SIDS)を起こしやすいといわれています。
新生児感染症について
新生児の免疫は大人と違い自分で作っているより、胎盤からのものを使っている。新生児感染症は重症化しやすく、黄疸が強くなったり、治癒しても脳に障害が残ることもある。最悪感染に耐えきれず多臓器不全から死に至ることもある。性病は潜伏期間もあるため病院で発見されずにすごしてしまうこともある。
【母子感染の恐れがある性病】
梅毒、淋菌、クラミジア、肝炎、エイズ、コンジローマ、トリコモナス
妊娠中に性病が見つかっても胎児への影響を考えて治療が出来ないこともあります。その場合胎児を血液被ばくから守るため出産方法として帝王切開を行うが、妊娠による子宮破裂予防として一人の女性が帝王切開をする回数が3回までとしている産科も多く、産める子供の数が制限されてしまいます。
【先天性の障害を起こす性病】
梅毒
梅毒の初期から中期にかけて胎盤から胎児に感染します。この時期の感染率60〜80%症状は皮膚病変、リンパ節腫脹、肝脾腫、口唇裂、髄膜炎、水頭症、痙攣、精神遅滞、骨軟骨炎、ま歯、難聴、偽性麻痺といったものがあげられます。この他に肝炎、サイトメガロウィルスなども先天性の障害を残すことも。
性病は子宮膣部の炎症を引き起こすので、通常の妊娠よりも流早産・発育不全を起こす可能性が非常に高くなります。
理由C ガンになる
ガンに繋がる可能性のある性病・性感染症としてHPV(ヒトパピローマウイルス)への感染があります。コンジローマの症状と感染経路、治療法でも説明していますが、HPVには100を超える種類が見つかっており、その中には将来的にガンになる可能性を持ったモノがあります。
【尖圭コンジローマ】
良性型と悪性型あり、悪性型は将来的に癌化します。陰部への感染だけでなく口腔内にも感染するので、口腔癌も起こす可能性があります。
【HPV】
性行為によって感染し、感染後異形上皮細胞として15〜20年を経過後、子宮頚ガンとなります。子宮頚ガン予防のためワクチンも開発されているが、感染後の投与は無効である。
理由D 死
感染後すぐに死に至るような病気は無いが、放置する事で最悪の事態が起きるモノもあります。
- 梅毒
感染後治療をしないまま10年放置すると、症状が進行し多臓器不全、梅脳を引き起こし死に至ります。
- エイズ
免疫が低下して普通だと発症しない菌に対しても抵抗力がなくなり、肺炎・多臓器不全をおこして死に至ります。
- 肝炎(B型、C型)
肝炎を放置すると15〜30年をかけて肝硬変・肝癌にいたり死に至ります。肝臓の解毒作用がおかされると黄疸が強くなり、激しい皮膚のかゆみと全身のだるさを伴うため苦痛が大きい。
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