梅毒の症状と感染経路、治療法
ツイート世界史の中で最も古くからあり、もっとも有名な性行為感染症。起源は1400年代コロンブスの時代、クルーがアメリカの原住民と交わり、ヨーロッパに大流行したのが始まりといわれている・・・
日本では「花柳病」といわれ、遊郭の女性をはじめとして多くの江戸庶民を死に至らしめた。ペニシリンの発見により患者数は激減したが、1990年代から増加傾向にありペニシリンが効きにくい梅毒も出てきている。
発病箇所 |
受診する科 |
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梅毒は世界最古の性感染症!!
梅毒の原因
梅毒トレポネーマ(嫌気性真正細菌)の感染。1回の性交で感染する確率は15〜30%。
梅毒の感染経路
あらゆるキス・セックス、感染者とのコップの使いまわし、皮膚に傷のある状態での愛撫など非常に感染能力が高い。
梅毒の症状
梅毒は感染してからの期間が長いほど症状が重くなっていく。
第1期 (感染〜約3週間) |
しこりが出来て太ももの付け根などのリンパ節がはれる。
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第2期 (3週間〜3か月) |
全身に病原菌が広がり、発熱・頭痛・倦怠感・バラ疹(赤いブツブツ)・脱毛・リンパ節の腫れといった症状が出る。
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第3期 (感染後3年) |
皮下にしこり(結節性梅毒疹やゴム腫)ができる。
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第4期 (感染後10年〜) |
神経症状、認知症、進行麻痺、心血管障害が出現。
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※第3期、第4期が現在の日本でみられる事はまず無い。
梅毒の検査方法
- 血液検査:TPHA法とSTS法の2つの抗原を測る
TPHA法とSTS法は共に梅毒トレポネーマ以外でも反応するので両方の検査で判定する。
梅毒の感染者はHIVに感染しやすいので一緒に検査すること!
梅毒の治療法
- ペニシリン系の抗生物質の投与
薬剤の投与初期に38度台の発熱をする場合がある。症状が無くなっても再発の危険があるため、病原体が無くなるまで治療する。(2か月から半年くらい)
パートナーがいる方は、パートナーも感染している可能性が高いので一緒に検査・治療をすること!
梅毒についての補足
- 妊娠中に感染、または感染第1・2期時に妊娠した場合は胎盤を通じて胎児にまで感染が及び、奇形や胎児死亡の発症率が高くなる。(妊婦健康診査で無料で検査できる。)
- 妊娠中の感染は治療が出来る。赤ちゃんは産まれてから治療をする。
- 先天性梅毒には生まれてすぐわかる症状と2年以上たってから症状が出るものがあるので継続して血液検査する必要がある。
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