性病検査って何するの?
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何の性病に感染しているかの判断の為に必要な検査ですが、実際にはどんな検査が行われているのでしょう?粘膜の細胞を採取したり、血液を採取したりは分かるけど・・・その先は?ということで、性病検査で行われている内容をちょっとだけお勉強しましょう。
性病検査で行われる検査の種類
性行為感染症の検査をするときに判定薬やキットだと「この病気にはこれ」と一項目で判定結果が出ることがほとんどです。でも、病院に行くとひとつの病気に対していくつもの検査をする事になり「病院の金儲けでは?」と感じた人も少なくないと思います。これには、検査を行うにあたり健康保険を使う場合「被保険者(患者)の健康の回復と悪化防止」の前提がないと保険を使えないという理由があり、言いかえると「今後病気があった時に治療をする」という目標を達成するために検査をするのでより詳しい検査が必要になります。
性病検査の種類
対象となる病気:淋病、クラミジア
血液、唾液、尿、膣分泌液から遺伝子を取り出し、加温と冷却処理をしたのち試薬を使って病原菌の検出を行います。少ない細菌数でも菌の検出が出来ますがいつ感染したのか分からないというデメリットもあります。
SAD、NATもほぼ同じ検査です。
対象となる病気:淋病、クラミジア、カンジダ、トリコモナス、コンジローマ、HPV
抗原とは体内に入った病原菌の有無を調べる検査です。性行為感染症以外でもアレルギーの説明をするときにも抗原(=アレルゲン)という言葉をつかいますが、本来身体の中にないものが身体に入って免疫反応を起こすものという意味では同じものです。
抗原の有無がわかると治療が必要かどうかの判断が出来ます。
対象となる病気:クラミジア、梅毒、HIV、肝炎
抗原が身体の中に入ると抗体が出来ます。抗体は体内に入った異物を排除する免疫のことです。なので、抗原検査が陽性なのに抗体が陰性の時は感染したばかりだという事がわかり、その逆であれば過去に感染したけど今は治療はいらない状態だという事が出来ます。
抗体の作成原理を使って予防接種で害のない程度の感染を起こし抗体を作っていますが、一生抗体があるわけでなく個人差が大きいので年数はわかりません。(予防接種をしても抗体が出来ない事もありますし、抗体が出来ても5年位で無くなってしまう人もいるのですが、20年以上抗体を持っている人もいます。)
試薬の開発により抗原抗体を一遍に検査できる。HIVのより早い発見のために開発された新しい検査です。
検査の信頼度は目覚ましく進歩していますが、性行為感染症は潜伏期間もあるので、一度検査をして陰性であってもしばらく時間をおいて再検査するまで感染しているかどうかはわかりません。また、病院で行う検査には健康保険上の制約があるので正規の医師が営利目的で検査を増やす事は無いので安心して下さい。
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