妊娠期間中の性病感染のツケは赤ちゃんに…
ツイート
photo by Duc De Salier
妊娠中であってもほとんどのケースで性病治療は可能です。
しかし、梅毒・サイトメガロウィルス・エイズに感染した場合は先天的に胎児に影響を及ぼす可能性があります。
先天的な感染が起こる事は確率的には少ないのですが、妊娠中の性病感染は子宮に炎症を起こしてしまうので赤ちゃんの発育が遅れたり、流早産の危険を高めます。
もともとお腹の張りやすい人にとって精子は子宮を収縮させてしまう事があるので、妊娠中のセックスはコンドームをつけた方がお腹が張らなくて楽ちんです。
妊娠の末期になって性病に感染してしまった時は自然分娩でなく帝王切開をする事もありますし、NICU(新生児集中治療室)のある病院での出産をすすめられる事があります。
妊娠初期に性病検査をしている分、妊娠中の性病感染は早期に発見できるメリットはあります。性病の治療は早く開始すれば開始しただけ治療期間が短くて済みます。かかってしまったものは仕方ありません。今後に期待してまず治療を始めましょう。
実際にあった妊婦さんからの性病に関する質問
今回の妊娠健診でクラミジアが出てしまいました。貰った薬は、割と最近に出た「ジスロマック」という抗生物質です。マクロライド系の薬は比較的安全だとは聞いたことはあるのですが、この薬は最近出たばかりなのであまり統計がないとかなんとか・・飲み方も1回4錠を一気に飲んで終わりです。同じようにジスロマックを処方されたことのある方、何錠お飲みになられたのか教えて下さい・・微妙に不安です。よろしくお願いします。
<先輩ママからの回答>
私も先月クラミジアの治療しましたよ!同じくジスロマックの薬を処方されました。4錠を1回だけ飲むよう指示されましたよ!来週もう一度クラミジアの再検査するみたいです。自分の治療はちゃんと受けるから問題ないんだけど、旦那がなかなか治療してくれないから困ってます。
<看護師からのアドバイス>
クラミジアの治療にはアジスロマイシンを主成分としたアジーやジスロマックを処方されることがほとんどです。一度服用すれば、体内で効果が2週間継続するため一度の服用でいいのが特徴です。妊婦さんに対しても副作用なく飲むことが出来る薬ですので安心してください。
妊娠7週目の妊婦です。病院の待合室に貼ってあるクラミジアのポスターのチェック項目にかなりあてはまります・・・。妊娠初期にクラミジアがわかった場合赤ちゃんは大丈夫でしょうか。心配で・・・。
<先輩ママからの返答>
クラミジアは抗生物質で直ぐに治るから全然問題ないですよ。薬を飲む時期は先生が決めてくれるし、薬もあかちゃんに影響ないのをだしてくれます!!心配ご無用ですよ。安心してください。結構クラミジアの妊婦さん多いみたいですよ!!
<看護師からのアドバイス>
妊婦さんでクラミジアに感染している人は少なくありません。元々症状が少ない性病でもあり、妊娠前から感染していたものを、妊婦検診で知ったという人が多いようです。適切な処方により完治する性病ですので心配の必要はありません。
妊婦検診の結果、クラミジア反応で陽性と言われました。私は抗生物質のお薬を3日分もらったのですが、念のため、旦那さまにも検査してもらった方がいいでしょうか?大事な事なのに、先生から言われたときショックで言葉を失い、質問できないまま帰ってきてしまいました。
<先輩ママからの返答>
念のため見てもらった方がいいと思います。感染していて放置していると、性行為をした時に移し合いになって繰り返すだけです。病院で検査してもいいと思いますがキットだけならインターネットでも請求できるので私はそれで検査してもらって産婦人科で一緒に薬をもらっています。
<看護師からのアドバイス>
パートナーのどちらかが性病に感染していると、ピンポン感染といって性病の移し合いになることが考えられます。旦那さんが必ずしも感染しているとは限りませんが、念のため検査を受けた方がいいでしょう。もし旦那さんの都合が付きにくい場合は性病検査キットを使った検査をおすすめします。
妊娠期間中にパートナーが性病に!?
男性の性欲のピークは20歳代と言われています。性欲処理について個人の趣向が大きく反映されるため自己処理をする事もありますが、性風俗の利用をされる方もいます。
性風俗の利用は性病の感染率をあげます。性風俗を利用しなくても特定のパートナー以外との性的接触はたとえ性行為そのものがなくても性病の罹患率は上がります。(フェラチオや素股でも感染する時は感染します)
かかっていなくてもかかったかもしれない時は怒りたい気持ちを抑えて、仲良く病院に行きましょう。妊婦はかかりつけの産婦人科、パートナーは一緒に受診できる事もありますが泌尿器科や性病科の受診の方が確実です。どうしても病院に行けない、行ってくれない場合は自宅で出来る性病検査キットを進めれば相手も同意しやすいでしょう。
また、検査結果が出るまで性行為は控えた方がよいでしょう。
性病予防の基礎知識その@記事一覧
性病の教科書 〜カテゴリ一覧〜
あなたに”オススメ”の記事
-
性病検査は何科で受ける?性病科と泌尿器科・産婦人科の違い
風邪やケガと違い性病検査の場合、そもそも何科を受診すればいいのか分かっていない人も多いようです。そこで今回は性病検査を受ける際に性病科・泌尿器科・産婦人科の違いを説明します。
-
絶対NG!性病を放置してはいけない5つの理由
性病は自然治癒しない病気なので正しい知識を元に速やかな対処が必要不可欠!しかし、巷には眉唾モノの怪しい噂が出回っているのも事実。そこで”絶対に信じちゃいけない”誤った性病の知識をまとめました。都市伝説並に信憑性がないので注意です!
-
性病検査は即日可能?焦るアナタが気を付けるべきポイント
『性病かも…』という不安から検査結果が即日で分かる方法を聞かれることがあります。結論から言えば即日の性病検査は可能です。でもその時に気を付けなければいけないポイントをまとめました。
-
性病感染!?おりもの異常からみる女性の性病
女性にとっておりものはある意味健康のバロメーターと言えるほど体調に影響を受けやすいものです。実際、おりものの異変から性病感染を自覚するケースもあります。性病感染によって起こり得るおりものの異変を確認しましょう。