【体験談】エイズ(HIV)で公園で倒れ込んだ男性の話
ツイートphoto by raul gonza|ez
エイズ(HIV)は決してテレビの中だけの話ではありません。特に日本ではこれまで馴染みが薄かった分、エイズに対する正しい知識を持っている人も少ないのです。今回はエイズが原因で公園に倒れていた男性の話です。
HIVは決してよその国の出来事ではありません…
氏名(年齢):Pさん(42)
病名:HIV
月曜日の午前中、救急外来のホットラインが鳴る。
「42歳男性。○○公園のベンチで横になっていたところを発見されました。意識はありますが朦朧としています。声かけに返答はありますが歩く事が出来ないため搬送となります。体温37.6度、脈拍78回/分、血圧120/68mmHg、目立った外傷はありませんが、皮膚の数か所に皮下出血と思われるアザが出来ています。」
この場合飲酒(通称大トラ)が一番多い。タイル張りの救急処置室を用意し、嘔吐があっても吐しゃ物をすぐに流せるように準備する。
救急車が到着する。担架に乗った男性を見てびっくりする。42歳とは思えない痩せ方をしている。アルコール臭はしないが生臭い呼気ではある。
とりあえず心電図モニターの電極を貼ろうと胸を開ける。数か所小さいが盛りあがった赤紫色の血腫が出来ている。「もしかしたら・・・」と電極をつけて、医師に報告する。嫌な予感は当たってしまった。「HIV」の可能性が高い。
ここは2次救急の病院で「HIV患者」の対応は難しい。こちらの都合と言うより「HIV患者」の抵抗力はかなり落ちている。感染予防が十分にできない事は「HIV患者」にとって生命とりにつながってしまいます。待っていた救急車に患者を戻し、三次救急病院に移動となる。
看護師から一言
HIVは一時期ほど騒がれる事はなくなりましたが、徐々に患者数を増やしている性病です。最近では発症を抑える薬も開発されている為感染自体で生命どうこうはありませんが、発症後カポジ肉腫と思われる症状がある、発症してしまった場合は抵抗力が非常に低下しているので、専門の管理が必要です。さらにくわえるなら、残り少ない命どのように過ごすか、体だけでなく心のケアも必要になります。
今回のPさんは42歳本来であれば仕事もプライベートも楽しんでいたであろう時期に公園で行き倒れてしまうまでにどんな人生があったかはわかりません。
たかが性病とはいっても南アフリカでは人口が激減した原因がHIVともいわれています。まだまだ発見できていない性病もあるかもしれません。できるなら特定の安心できるパートナーとの性交渉がよいとは思っています。ダメであればせめてコンドームを使用して欲しいものです。
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